青森県保険医協会について

ご挨拶

2025年 年頭所感

会員の声を届けるための要請や情報発信に取り組みます

 あけましておめでとうございます。皆様におかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのことと存じます。

◇現場の声を集めて診療報酬の適切な評価へ

 昨年のトリプル改定で、厚労省は診療報酬の改定率を本体部分で0.88%プラスとしました。しかし、医療従事者の賃上げ分の割合が高く、技術面の評価は事実上のマイナス改定でした。医療者への適切な評価となる改定を訴えてきましたが、医療機関の経営安定に寄与するものとはならず、かえって負担や混乱を生じさせる内容となった点が悔やまれます。
 医科では特定疾患療養管理料が再編されました。同管理料は日常診療で大きなシェアを占めていましたが、糖尿病、脂質異常症、高血圧の3疾患が対象疾患から外された結果、特に内科系診療所で大幅な収入減となってしまいました。
 歯科では施設基準やその関連点数が大きく再編されました。施設基準を届出しているかどうかで、算定できる項目や間隔にこれまで以上に差が生じています。また、口腔機能管理やう蝕の管理については、管理料・加算の新設や診療行為に対する評価の分離により、算定項目が細分化しました。
 さらに医科歯科共に追加されたベースアップ評価料は、診療行為と関係ない部分を評価するものである上、届出の手続きも非常に煩雑で、医療者と患者双方に混乱をもたらしました。
 診療報酬の不合理是正に向けては今年も関係各所へ重ねて要請を行って参ります。皆様には忌憚のない現場の声をお寄せいただければ幸いです。

青森県保険医協会 会長
津川 信彦

◇資格確認⽅法の複雑化による現場への悪影響阻⽌へ

 健康保険証の新規発行が終了しました。患者さんの資格確認方法が複雑化し、今後も医療機関窓口でのトラブルが予想されます。しかし、そこには国の国民への周知不十分が影響しています。現在所有している健康保険証は有効期限まで最長1年は使用できることや、マイナンバーカードを保険証利用していない人には健康保険証の有効期限までに「資格確認書」が発行・送付されるといったことを理解している人は、まだとても少ないと感じます。窓口では患者さんへのそうした周知も求められるため、業務負担が大きくなっています。
 この問題へのマスコミの関心は高く、昨年11月のマイナ保険証トラブル調査の結果発表記者会見では、テレビ局と新聞社合わせて7社が報道しました。医療現場に更なる負担や責任を押し付けないためにも、国民の皆様に関心を深めてもらう必要があります。マスコミへの働きかけを含めた日頃の情報発信に力を注いでいきます。

◇関連団体との懇談で得たものをさらに活かして

 一昨年の県医師会、県歯科医師会に続き、昨年は歯科技工問題について県歯科技工士会と、オンライン資格確認問題などについては県弁護士会と懇談ができました。関係団体との継続的な交流は運動の大きな力になるはずです。今年もその機会を大事にしたいと考えています。

 今年も会員の皆様の声に耳を傾けて邁進してまいります。新しい年がさらに良い年になりますよう祈念しまして、年頭のご挨拶とさせていただきます

専門部活動のご紹介

青森県保険医協会では、様々な専門部を置き、会務の適正な執行、研究・研修機会の企画立案と実行、公報活動などを行っております。

会員の入退会状況などを確認・分析し、魅力ある協会づくりのための意見交換などを行っています。
システム開発委員会 パソコン会員管理システムやホームページ・BBSの運用について、詳しい人が集い、意見集約をしています。

共済制度の普及や、適正な給付のために意見交換を行い、制度改善のための意見もとりまとめています。

「青森県保険医新聞」の企画・立案、公報のあり方について意見交換を行い、とりまとめています。

医療保険請求上の分からない点や問題点を広く会員から集約し、内容について調査・検討したり、提言案をとりまとめます。

環境と人体にかかわる様々な問題について洞察し、研究会や講演会なども企画し、それぞれの分野で情報発信もしています。

各種文化行事の企画したり、毎年好評の「医療職員接遇セミナー」の開催など、会員・職員のためになる活動を推進しています。