ご挨拶
2024年 年頭所感
会員に寄り添った活動を通し 医療現場の負担軽減を目指します
あけましておめでとうございます。
昨年はオンライン資格確認義務化、新型コロナの5類移行、インボイス制度実施など、様々な事案への対応に追われた年でした。それと同時に、経験のない物価高騰や医薬品不足も発生しました。本会は会員アンケート調査を実施して医療現場の実態を聞き取り、記者発表や署名活動はもちろん、懇談や要請の場を通じて国会議員や関係省庁等に必要な対応を求めてきました。全てにおいて成果が出るわけではありませんが、会員の皆様の声を直接届ける活動を今年も重視していきます。
青森県保険医協会 会長
津川 信彦
◇医療者も国民も納得の診療報酬改定を目指して
2024年は診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定ですが、例年と異なり、薬価など一部を除いて、施行が6月1日に後ろ倒しとなります。
その診療報酬改定率は本体部分が0.88%のプラス、薬価等が1.0%のマイナスで、全体では0.12%のマイナス改定となりました。支払側と診療側の意見が対立する中、かろうじて本体部分が引き上げられたものの、コロナ病床確保や物価高騰・賃上げなどで経営が圧迫されている状況を考えると、満足する数字とは言えません。医療費の増加がそのまま医療者の所得増とはならないことなど、診療報酬と医療機関の収入の仕組みも含めて正確な情報を発信し、改定においては適切な評価がなされるよう今後も活動を継続していきます。
◇現行の保険証も引き続き使用できるように
政府は今年秋に現行の健康保険証を予定通り廃止し、「マイナ保険証」に移行する方針です。マイナ保険証には患者さんの資格情報や診療情報等を確認できるなどのメリットがありますが、資格情報誤登録の発覚が相次いだ上、システムの不具合も多発したことで、医療機関も国民も強い不安と不信感を抱いたままです。また、国による「総点検」がほぼ完了したとされますが、保団連が昨年12月に実施した調査でも未だに全国で資格情報の無効やエラーなどが散見されています。マイナ保険証の利用率は5%に届いていないとされます。このまま現行の保険証が廃止されれば、医療機関でのさらなる混乱が予想されます。医療現場にこれ以上の負担や責任を押し付けることのないよう、そして現行の健康保険証も残してもらえるよう取り組みを進めます。
◇集客形式の文化活動等を再開へ
昨年の定時総会記念講演に映画監督の五十嵐匠氏をお招きしました。これまでの歩みや、今年夏以降に公開を控える映画『じょっぱり~看護の人 花田ミキ』制作のきっかけ、撮影の裏話などを熱く語る姿は、参加者に元気を与えたはずです。この間、新型コロナの影響で本会の文化活動は制限されてきましたが、今年は現地での会員交流を再開したいと考えています。
色々と困難な時代ですが、今年も基本に忠実に、会員の皆様の声に耳を傾けながら邁進していきます。
新しい年がさらに良い年になるよう祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
専門部活動のご紹介
青森県保険医協会では、様々な専門部を置き、会務の適正な執行、研究・研修機会の企画立案と実行、公報活動などを行っております。
会員の入退会状況などを確認・分析し、魅力ある協会づくりのための意見交換などを行っています。
システム開発委員会 パソコン会員管理システムやホームページ・BBSの運用について、詳しい人が集い、意見集約をしています。
共済制度の普及や、適正な給付のために意見交換を行い、制度改善のための意見もとりまとめています。
「青森県保険医新聞」の企画・立案、公報のあり方について意見交換を行い、とりまとめています。
医療保険請求上の分からない点や問題点を広く会員から集約し、内容について調査・検討したり、提言案をとりまとめます。
環境と人体にかかわる様々な問題について洞察し、研究会や講演会なども企画し、それぞれの分野で情報発信もしています。
各種文化行事の企画したり、毎年好評の「医療職員接遇セミナー」の開催など、会員・職員のためになる活動を推進しています。